忍 野 八 海

忍野八海が点在する忍野村全体が、かつては宇津湖(うつこ)と呼ばれる巨大な湖でした。しかし、目の前には何度も噴火をくり返す富士山がありました。延歴19年(西暦800年)における大噴火において、宇津湖は流れる溶岩によって2つに分断され、できたのが忍野湖と山中湖です。しかし、片方の忍野湖は徐々に水が減り、その湖の底にあった盆地に、現在の忍野村があります。 富士山に降り積もる雪解け水が、地下の不透水層という溶岩の間で、約20年の歳月をかけてろ過された澄みきった水。美しく神秘的であり、移り変わる四季に彩られた富士を水面に映し込んだ姿は、訪れた人々に、水本来の姿と護るべき美しさをそっと訴えているようにも感じられます。 水質・水量・保全状況・景観の良さから、昭和60年に、全国名水百選に選定されています。また、新富岳百景選定地でもあり、国の天然記念物にも指定されています。

忍野湖に湧き出る富士山の湧き水 は神秘的な青色
に輝いていました。